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コラム2022年10月5日

【本日のマーケット】10月5日(水)

10月5(水)のマーケット                                                                   

10月4日の米国株式市場は大幅続伸。労働省が発表した8月の雇用動態調査は、求人件数が110万人減の1,010万件となり、減少件数は2020年4月以来2年4カ月ぶりの大きさ。市場予想は1,077万5千件だった。労働市場の軟化が示されたため、賃金上昇によるインフレ圧力のピークアウトが期待され、やがてFRBの大幅な利上げペースが緩和されるという見方から金利が低下し、株式が買われた。ツイッターは買収撤回を表明していたテスラCEOのイーロン・マスク氏が一転して契約通りの条件でツイッターを買収する考えを示したと報じられ、急騰した。NYダウは前日比825ドル(2.80%)高の30,316ドル。ナスダックではテスラも反発。NASDAQ総合指数は前日比360ポイント(3.34%)高の11,176。S&P500指数は前日比112ポイント(3.06%)高の3,790。

日経平均は3日続伸だが高寄り後に上げ幅を縮めた。米国で8月の求人件数減少を受け、FRBによる大幅利上げペース鈍化が期待されたが、手綱は緩めないという見方も意識された。プライム市場では、ソフトバンクGとキーエンス、HOYAが買われ、WSJ紙がジェット機不足を報じたため、航空機関連のジャムコと大阪チタニウムも物色。アークランズは旧村上ファンド系の保有判明で急騰。スシロー運営のF&Lは既存店売上に底打ちの兆しで上昇。エスプールは下落。

スタンダード市場では、三光産業が植物性工業用油や燃料製造の新ビジネスを発表しストップ高。ウィルソンLWは政府のリスキング支援を材料視。Eインフィニティがストップ高。サイオスは子会社が中内耳CTを用いたAI診断システム作成に成功で買われた。クルーズとYSフードは反落。

グロース市場では、マイクロ波化学とビジョナル、M&A総研が買われ、東京通信は信用取引の規制解除で買われた。霞ヶ関キャピタルは大幅増益予想と増配予想でストップ高。ヌーラボは料金値上げによる採算改善期待でストップ高。ANYCOLORとラバブル、グッピーズは安い。

チャート上では、下ヒゲを伴う陰線。2万7,000円台を回復したが、3日続伸で約1,200円幅の急騰となっているだけに、一旦の調整も考えられる水準。本日の上昇で9月15日以来、パラボリックが陽転を示現。

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底打ち?ダマシ?どう読む米国株急騰
日本証券新聞10月6日(木)紙面1面TOP記事掲載

マネックス証券 広木隆チーフ・ストラテジストに聞く

10月相場入りとともに、ニューヨークダウが続騰。3、4日合計で1,590.81ドル高(5.53%高)だ。豪州の利上げ幅が予想に反して0.25%の小幅だったことや、8月の求人数が10.0%減と労働需給緩和を示したことなどから米国の利上げペース鈍化への期待が広がったためだ。とはいえ、ニューヨークダウは9月7~12日にも計1,236.04ドル高(3.96%高)を演じながら、消費者物価指数発表のあった翌13日には上げ幅を全て帳消しにし、その後も一段安をたどった経緯がある。そうした連想も手伝ってか、5日の日経平均は朝方の224.59円高の後は伸び悩んだ。果たして足元の米国株急伸は、本格的な底打ち反転につながるのか、それとも前回同様、ダマシに終わってしまうのか。そして日本株の行方は…。強気派であるとともに、証券界きっての理論派としても知られるマネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストに話を聞いた。

――ここ一両日の米国株急騰をどう見るか。

「足元の長期金利急低下を素直に反映した動きだ。そもそも9月28日の米国10年債利回り4%乗せは行き過ぎだった。これだけ世の中で景気減速が叫ばれているなかでの利回り高騰はやはりおかしい。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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10月5日(水)☆[概況/大引け]

米求人件数減少でFRBの利上げペース鈍化期待から高寄りしたが、その後は上げ幅を縮めた

大引けの日経平均は128円高の2万7,120円、TOPIXは6ポイント高の1,912ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は898、下落銘柄数は849。出来高は11億8,570万株、売買代金は2兆8,269億円。
米国で8月の求人件数が前月比10%減となったため、賃上げやインフレ圧力が後退し、FRBによる大幅利上げペースが鈍化すると期待され、米国株が大幅続伸となった。
日経平均は高寄りしたが、FRBはインフレ昂進に対して出遅れたため、景気減速データが増えても利上げの旗を簡単には降ろさないという見方もあり、上げ幅を縮めた。

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