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コラム2022年11月4日

【本日のマーケット】11月4日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

11月4日(金)のマーケット                                                                   

11月3日の米国株式市場は4日続落。4日に発表される雇用統計を控え、様子見姿勢。ビザやホームデポが売られた。一方、ボーイングは2020年代半ばまでに年100億ドル(約1兆4,700億円)のキャッシュを創出できる見通しと報じられ買われた。石油大手コノコフィリップスは決算がアナリスト予想を上回り、増配と自社株買いを発表したことが好感された。NYダウは前日比146ドル(0.46%)安の32,001ドル。ナスダックでは、アマゾンが採用凍結を拡大すると報じられたことで売られ、アップルも研究開発部門以外の採用を停止すると報じられた。通信技術のクアルコムは第1四半期の収入予想がアナリスト予想を下回ったことで売られた。こうした中、半導体関連のエヌビディアとAMDは反発した。NASDAQ総合指数は前日比181ポイント(1.73%)安の10,342。S&P500指数は前日比39ポイント(1.06%)安の3,719。

米国株4日続落と今晩の米雇用統計発表を控え、日経平均は下落。プライム市場では、川崎汽船や日本郵船が通期業績予想の上方修正を発表したが材料出尽くし感から売られた。ZHDは第2四半期のLINEディスプレイ広告が減収だったため急落となった。米エスティローダーの下方修正で資生堂は連想売り。一方、大阪チタニウムと三菱自動車は業績上方修正で急騰。北朝鮮による連日のミサイル発射を受けて、三菱重工が物色された。ネットワンは上期が好決算で大幅高。

スタンダード市場では、ヤマトインダストリーが信用取引規制で急落。ザインエレクトロニクスは業績上方修正が小幅だったため大幅安となった。タカトリは反発し、リリカラは業績上方修正が好感された。アルメディオは通期営業赤字予想を黒字予想に上方修正したためストップ高。

グロース市場では、バンクオブイノベが大幅続落。ANYCOLORも調整が継続。SBIリーシングも売られた。一方、Aimingは全世界165カ国同時期リリースを発表し急騰。JWSは最高益更新、早期に株主還元を検討と述べたことで買われた。pluszeroが高い。

日足チャート上では、週の前半は上値を試す展開となり、各移動平均線を上抜き、一目均衡表の雲抜け寸前まで上昇。祝日を挟み、FOMCの結果を受けて大きくギャップダウンとなってしまった。かろうじて200日移動平均線(2万7,164円)は死守。週足では上下にヒゲを伴う陰線。一目均衡表の雲の中に位置している。ここで踏み止まれるか注目される。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。東京市場は決算発表シーズンの真っただ中にあります。目下のところ、日本冶金工(5480)、合同製鉄(5410)、神鋼商事(8075)、阪和興業(8078)など、販売価格の引き上げによって収益を大幅に好転させた銘柄が大きく上昇しています。

マクロ経済的にはダメージの大きなインフレでも、これが企業レベルになるとインフレによる物価上昇メリットが出てくるケースが急増しています。あくまでそれらは価格面での好転であって、この先に需要拡大による販売数量の回復が続けて起こらないと、いつまでも好調な時期は続きません。

販売価格面で恩恵を得た企業が、それを次期以降の収益拡大にいかにつなげてゆくのか、その点がここからは問われます。

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注目記事 Pick up
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【急落下「自社株買い」に存在感
日本証券新聞11月7日(月)紙面1面TOP記事掲載 

荏原実 減額修正でも急伸、川崎汽 後場安の背景は?

荏原実業(6328・日足)

焦点の米FOMC(連邦公開市場委員会)は失望的な結果に終わり、休み明け4日の日経平均は一時631.37円安。2日間(2、3日)のニューヨークダウが合計で「651.95ドル安(2.0%安)」、NASDAQも「547.91安(5.0%安)」となったことが響き、ハイテク株主体に全面安商状となった。そうしたなかでも、逆行高を演じる銘柄はもちろんある。例えば、折からの決算発表シーズンで自社株買いを発表した銘柄だ。

荏原実業(6328・P)は一時6.7%高まで買われ、終値でも上昇率12位。2日発表の1~9月期決算は減収減益で、12月期通期見通しの下方修正を強いられたものの、同時に発行済み株式の4.1%を上限とする自社株買いや自己株消却を発表し、こちらに反応した。一方、発行済み株式の6.6%の自社株買いを発表したH2Oリテイリング(8242・P)も好決算と相まって一時6.8%高だ。他にも東洋埠頭、立川ブラインドなどが堅調。米国にらみで買いの手が引っ込む状況下では自社株買いがよく効くようだ。

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今日の市況概況
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11月4日(金)☆[概況/大引け] 

米国株安と米雇用統計の発表前で下落。海運が売られ、ZHDが急落。大阪チタンと三菱自は上方修正で急騰

大引けの日経平均は463円安の2万7,199円、TOPIXは25ポイント安の1,915ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は351、下落銘柄数は1,438。出来高は16億3,916万株、売買代金は3兆7,036億円。
FRBによる金融引き締め長期化に対する警戒から前日の米国株4日続落となったことや、今晩の米雇用統計の発表を控え、日経平均は下落した。

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