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コラム2020年5月15日

【本日のマーケット】

5月15日(金)のマーケット                                                                   

本日の東京市場は、前日のNYダウ377ドル高もあって買い優勢でのスタートとなりました。日経平均株価は寄付き直後に一時283円高の2万198円まで上昇を見せましたが、上値は重く後は伸び悩み、前引け時点ではマイナス圏に沈む場面も。後場寄りからは、日銀のETF買いと見られる買いで上昇を見せ大引けは122円高。4日ぶりの反発で今週の取引を終えました。日銀のETF買いは1,005億円と13日から3日連続です。

チャート上では2万円の大台を何とかキープしたものの、5日移動平均線(2万195円)に頭を抑えられ、下値は25日移動平均線(1万9,661円)に支えられる形。レンジの狭い形状で煮詰まって来ています。今週、一時期「雲」抜け達成となった一目均衡表上では再び雲の中での推移。明確な雲抜けには次なる材料が待たれるところです。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。先週と今週とで株式市場は流れがまるで変ってしまいました。

先週までは新型コロナウイルスの封じ込めが、想像していた以上に早期に進められる、との期待が世界中で高まっていました。

「アビガン」、「レムデシビル」などに代表される、他の疾病の治療薬を適用拡大してでも新型コロナウイルスの治療薬に当てる、超法規的とも言えるような動きが経済の再稼働につながるとおおいに期待されました。

そうして時間を稼いでいるうちにワクチンの開発に成功する、という可能性が見えてきた矢先です。世界中で株式市場の同時反発までもが沸き起こり、欧米を中心に先進各国の感染者数がピークを打ち始めたという事実も加わってきました。

しかし他方では、ホワイトハウス内部でも感染者が確認され、政府重鎮に対してマスク着用や行動制限まで指示されています。トランプ大統領はマスク着用を拒んでいる模様で、大統領選を控えて政権政党としての弱みを見せることはできないということでしょうか。それ自体が米国の新たなリスクになりかねません。

米国のIT企業は決算内容はおおむね好調です。しかしマクロ経済データでは、たとえば先週末の雇用統計において2050万人にのぼる雇用者数の減少が確認されるように、記録的な悪化に陥りつつあります。

景気の底入れは「三寒四温」です。コロナウイルスの感染拡大の動きとの兼ね合いですが、もう少し時間をかけてチェックしてゆく必要がありそうです。

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注目記事 Pick up
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【相場を斬る(54)】
日本証券新聞5月15日(金)紙面1面記事掲載

押し目買い・戻り売りスタンス継続 中期トレンドの改善を待つ

地上1.3メートルの位置で幹周りが3メートル以上ある木を「巨樹」という。環境省の巨樹・巨木林データベースのフォトギャラリーには、全国の巨樹が樹種別に紹介されているが、山梨県北杜市実相寺の境内にあり、日本武尊が植えたと言われる「山高神代桜」は、日本三大桜の一つに数えられる巨樹である。

樹齢2,500年と推定され、長年の風雪に耐え巨大な盆栽のように見える日本最古のエドヒガンサクラは、花見衆が居ようが居まいが、今年も悠然と見事な桜を咲かせたと聞く。株式市場においても3月中旬以降、コロナ禍にもかかわらず中小型・新興銘柄を中心に稀に見る活況相場となり、東証1部上場で4月以降に52週高値を更新した銘柄も100銘柄を超えている。

今年の桜前線は、5月10日に北海道稚内で桜が開花してゴールを迎えたが、株式市場の花は桜だけではない。当節、花見という言葉は不謹慎かもしれないが、今回の反騰局面における「株式市場の花見」を自粛された投資家には、是非、次回の花見に遅参せずに参加していただきたいものである。

日足と週足の値の違い

3月下旬、総悲観の中で生まれた相場は、日経平均で5月11日に一時2万534円まで上伸してきた。週足の13週移動平均線(以下MA)を踏まえた日柄である63日MAをいったん上回ってきたのだが、今回は週足で使われる日柄を日足換算して使う意味合いを説明したい。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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5月15日(金)☆[概況/大引け] 

米中対立で前場は下落。後場持ち直したが2万円乗せ後は上値が伸びず

大引けの日経平均は20,037.47円の122.69円高、TOPIXは1,453.77ポイントの7.22ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,411、値下がり銘柄数は704。出来高は12億9,329万株、売買代金は2兆1,444億円。
米国株反発に追随して日経平均は高寄りしたが、トランプ大統領が中国に対して「関係を断つこともできる」と警告したため、米中対立が新型コロナウイルスの混乱に拍車を掛けると警戒され、下落に転じた。
しかし、中国では22日(金)開幕の全国人民代表大会に対する政策期待で、上海株が反発したため、日経平均も後場は上昇に転じた。ただし、2万円を超えた水準では上値が重い。

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