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コラム2021年8月27日

【本日のマーケット】8月27日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

8月27日(金)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場で  NYダウは5日ぶりに反落。アフガニスタンの首都カブールにある空港周辺で2回爆発があり、過激派組織「イスラム国」が犯行声明を出しており、今後も新たな攻撃が懸念される。ジャクソンホール会議を主催するカンザスシティー連銀のジョージ総裁が、テーパリング(量的緩和の縮小)計画を巡ってFRBは「まとまりつつある」という考えを示したことも警戒された。NYダウは前日比192ドル(0.54%)安の35,213ドル。ナスダックは6日ぶりに反落。ディスカウントストアのダラー・ツリーは利益見通しがアナリスト予想を下回ったことで下落。バイオ医薬品のペイン・セラピューティックスの下げが目立った。NASDAQ総合指数は前日比96ポイント(0.64%)安の14,945ポイント。S&P500指数は前日比26ポイント(0.58%)安の4,470。

本日の東京市場はアフガニスタンの爆発テロを受け、米国株が反落し、日経平均も反落でのスタート。9時半に261円安の2万7,481円まで売られたが、その後下げ幅を縮小。2万7,500円の水準では底堅さを見せたが、日本時間で今夜開催のジャクソンホール会議におけるパウエルFRB議長の講演を前に様子見姿勢が強まった。大引けの日経平均は101円安の2万7,641円。売買代金は2兆1,135億円。TOPIXは6ポイント安の1,928ポイント。

新興市場も共に反落。JASDAQ平均は5日ぶりに反落。CAICAやプロルート丸光、フェローテック、ハマイが反落した。一方で、MipoxとREXTは続伸となった。マザーズ指数は6日ぶりの反落。Pアンチエイジが大幅続落となり、メルカリが反落、バリューデザインは大幅安。スマホゲームのワンプラは減益予想に下方修正し売られた。対して、Edtech関連のすららネットは8日続伸。自民党の「こども基本法」制定方針でベビーカレンダーが人気化。

日足チャート上では、陽線となるもわずかに5日・25日移動平均線を下回った。週足では、先週割り込んだ52週移動平均線(2万7,339円)を回復。対して、TOPIXは今週、200日移動平均線をサポートラインとして反発。25日移動平均線(1926ポイント)上に浮上。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日本の政局がいきなり動き始めました。

先週の横浜市長選の結果を受けて、自民党総裁選が衆院選よりも先に実施されることが決まりました。さっそく岸田文雄・前政調会長が名乗りを挙げました。現職の首相に対抗馬が出て争われるのは、推薦人制度を導入した1972年以降で4回しかありません。

カギを握るのは党員票です。1か月先を待たずとも大勢はその前に決着する可能性が十分にあります。支持率低下をもたらしている最大の理由が、コロナウイルスの感染防止対策の迷走です。

本当に医療崩壊の「危機的な状況」に直面しているのは、コロナ向け病床というよりも硬直的な日本の医療体制そのものです。この部分が効率的に機能し始めれば、欧米諸国と同じように、感染症の抑制と経済の再稼働を両立させることができます。

安倍政権を居抜きで受け継いだ菅政権は、ここの部分で明らかに手詰まりとなっています。日本国民はそこにやり場のない不満を抱いており、自民党総裁がきっかけとなって現在のこう着状態を打破することを祈る思いで見つめています。

陰極まれば陽に転ずるの言葉どおり、新しい動きが始まることをぜひとも期待したいところです。

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注目記事 Pick up
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【まだ止まらない海運株 みずほ、野村レポートをどう読むか】
日本証券新聞8月30日(月)紙面1面TOP記事掲載 

再来期PERと配当は…

引け後にジャクソンホール会議を控え、様子見気分漂う27日の市場で一極集中人気を集めたのが海運株。業種別指数上昇率7.92%(2位のパルプ・紙は0.29%)が示す通りだ。売買代金1、2位を占めたのが商船三井(9104)日本郵船(9101)。とりわけ商船三井は17日高値から14.9%安を経て、再び2008年以来の高値に上抜けてきた。

7月30日~8月4日の劇的な四半期好決算発表を機に大幅な水準訂正高を経てきた海運大手だが、人気再燃の起爆剤となったのが26日付の野村、みずほ両証券レポート(写真)。商船三井の目標株価は、みずほが5,000円から1万4,000円に、野村も6,750円から1万円に引き上げてきた。みずほのアナリストは今春のヴェリタスランキング(運輸・倉庫部門)で2年連続トップ、野村も4位の高評価だ。ちなみに、3位JPモルガン証券は6,200円、4位大和は6,500円のままだが、今後の引き上げも期待されるところか。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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8月27日(金)☆[概況/大引け] 

FRB議長講演を控え様子見姿勢となり日経平均は反落したが、海運株に対する物色意欲は旺盛

大引けの日経平均は101円安の2万7,641円、TOPIXは6ポイント安の1,928ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は880、値下がり銘柄数は1,175。出来高は8億6,985万株、売買代金は2兆1,135億円。
前日の米国株反落や今晩のFRB議長の講演を控え、様子見姿勢となり日経平均は反落した。

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